オーストラリアにおけるアシスタントナース(Assistant in Nursing / AIN)は、医療・福祉の最前線で活躍する重要な役割を担っています。高齢者ケアや病院勤務、障害者支援、訪問サービスなど、さまざまな現場で需要が高く、柔軟な働き方が可能です。
本記事では、アシスタントナースが活躍できる主な職場を網羅的に紹介し、それぞれの特徴、メリット、給与水準、労働時間、必要な英語力、福利厚生などを詳しく解説します。自分に合った職場を探している方や、キャリアアップを目指す方にとって、有益な情報を提供できれば幸いです。
1. 介護施設(Aged Care Facility)
特徴:高齢者の生活支援が中心。入浴・排泄・食事介助から認知症ケア、終末期ケアまで幅広く対応。
メリット:
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利用者との関係を深めやすく、やりがいを実感しやすい
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チーム体制が整っており、初心者にも安心
平均給与:時給約$30〜$35(政府の最低賃金引き上げにより増加傾向)
労働時間:シフト制(早番・遅番・夜勤)で1日6〜10時間、週4〜5日
福利厚生:有給休暇、夜勤手当、資格支援、制服貸与など
必要な英語力:Intermediate(中級レベルの会話力・記録力)
2. 障害者支援施設(Disability Support Services)
特徴:障害のある利用者の日常生活を支える。個別の支援計画に基づいて行動。
メリット:
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一人ひとりの個性に寄り添った支援が可能
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NDIS制度に関する知識が身につく
平均給与:時給約$28〜$34(手当込み)
労働時間:24時間シフト制。夜勤あり
福利厚生:交通費補助、研修費支給、EAP(従業員支援プログラム)など
必要な英語力:Upper-intermediate(家族との連絡や緊急対応が可能なレベル)
3. 病院(Hospital)
特徴:看護師の補助として病棟で勤務。身体ケアや環境整備、患者搬送などを担当。
メリット:
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臨床経験を積むことができ、看護師を目指す人に最適
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医療チームの一員として働ける
平均給与:時給約$24〜$32(州や病院により異なる)
労働時間:交代制(1日8〜12時間)、夜勤あり
福利厚生:医療保険、年金制度、研修補助、託児所利用可能な場合も
必要な英語力:Upper-intermediate(医療用語含む英語での記録・報告が必要)
4. 訪問介護・訪問看護(Community Care / Home Care)
特徴:利用者の自宅を訪問し、身体ケアや生活支援を行う。移動に自家用車が必要な場合が多い。
メリット:
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一対一のケアが中心で、信頼関係が築きやすい
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シフトの柔軟性が高く、ライフスタイルに合わせやすい
平均給与:時給約$28〜$35(移動手当含む)
労働時間:短時間勤務やパートタイムが可能(1日2〜8時間)
福利厚生:交通費・ガソリン代補助、休暇制度、制服支給など
必要な英語力:Intermediate(穏やかな日常会話ができること)
5. レジデンシャル施設(Group Home / Supported Independent Living)
特徴:障害者が数人で共同生活する住居型施設。家庭的な雰囲気が特徴。
メリット:
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自律性を尊重した支援ができる
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小規模なため、落ち着いた環境で働ける
平均給与:時給約$29〜$33
労働時間:日勤・夜勤含むローテーション勤務(6〜12時間)
福利厚生:住宅支援、食事提供、資格取得支援など
必要な英語力:Intermediate(簡単な会話と記録能力)
6. リハビリテーション施設(Rehabilitation Services)
特徴:病気や手術後の回復期にある患者を支援。理学療法士や作業療法士と協働。
メリット:
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回復する姿に寄り添える達成感
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モチベーション支援や声かけなど、対人スキルが身につく
平均給与:時給約$26〜$31
労働時間:主に日勤(8:00〜17:00)
福利厚生:スポーツジム利用補助、メンタルケア、リフレッシュ休暇など
必要な英語力:Upper-intermediate(専門用語への理解力が必要)
ステップアップ型の働き方がおすすめ!
私自身の経験からおすすめしたいのは、まず介護施設での経験を積むことです。スタッフ数も多く、マニュアルや指導体制が整っているため、初心者でも安心して働くことができます。
基本的なケアの流れや記録の書き方、チームとの連携などを身につけることで、自信がつきます。その後、訪問看護や障害者支援など、より個別性が高く自立性のある職場にステップアップすることが可能です。
このように段階を踏んでいくことで、自分に合った働き方や環境が見えてきます。焦らず、少しずつ経験を重ねることで、キャリアの選択肢が広がります。
まとめ|自分らしい働き方を選ぼう
アシスタントナースとして働ける場所は数多く存在します。それぞれの現場に特徴とやりがいがあり、選ぶ職場によって得られる経験も大きく異なります。
給与、勤務時間、英語力、福利厚生なども大切な判断材料です。自分のライフスタイルや将来の目標に合わせて、無理なく働ける環境を見つけましょう。
今後も、アシスタントナースとしてキャリアを広げていくための情報を引き続きお届けします。
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