オーストラリアでの住まい探しにおいて、「内見(インスペクション)」はとても重要なステップです。特にシェアハウスや賃貸物件を探している場合、写真や説明だけではわからないことが多く、現地で実際に目で見て確認することが後悔のない家選びにつながります。
この記事では、オーストラリアでの内見の進め方や、事前に確認しておくべきこと、内見当日のチェックポイント、契約前に見落としがちな注意点までを網羅的にご紹介します。初めての物件探しでも安心できるよう、実体験をもとにした情報をわかりやすくまとめました。
内見予約までのステップ
気になる物件を見つけたら、まずは掲載者やオーナーに連絡を取り、内見の希望を伝えましょう。FlatmatesやFacebook Marketplaceなどのアプリのメッセージ機能、SMS、Messengerなどが一般的な連絡手段です。
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内見希望の日時を複数提示して調整をスムーズに
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住所や集合場所、建物の名前、部屋番号を正確に確認
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建物の入り口やインターホンの使い方なども事前に聞いておくと安心
この段階で、Wi-Fiの有無、光熱費の込み/別、最低滞在期間、ペット可否、友人の訪問ルールなど気になる点は遠慮せず聞いておきましょう。やり取りの履歴は、後々のトラブルに備えてスクリーンショットで保存しておくのがベストです。
内見が大切な理由
物件の写真や説明では分からないことがたくさんあります。室内の雰囲気、共有スペースの状態、住人の様子、周辺環境など、自分の目で確認して初めて実感できるものばかりです。入居後に「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、内見は必須のステップです。
チェックリスト①|部屋の状態と設備
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カビや汚れ、においなど衛生状態の確認
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家具の有無とコンディション(ベッド、机、収納など)
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窓の開閉、網戸の有無、日当たり、風通し
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コンセントの数と配置(スマホやPCの充電が不便にならないか)
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エアコン・ファン・ヒーターなどの動作確認
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Wi-Fiの有無と速度(可能ならその場で接続テスト)
チェックリスト②|共有スペース(シェアハウス)
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キッチン、冷蔵庫、バスルーム、トイレの清潔さ
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共用スペースの広さと快適さ
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ゴミ出しや掃除の当番制の有無と頻度
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備品の使用ルール(調理器具、洗濯機など)
チェックリスト③|同居人との相性
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可能であれば同居人と会って軽く会話し雰囲気をチェック
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年齢層や職業(学生、社会人、夜勤の有無)
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静かな生活かアクティブな雰囲気か
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パーティ、喫煙、ペットなどのルール
チェックリスト④|立地・周辺環境
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最寄駅・バス停までの距離とルート(徒歩で確認がおすすめ)
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スーパー、薬局、病院、カフェなど生活利便性
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昼夜の雰囲気の違い(夜の治安もチェック)
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騒音の有無(道路やバーの近くなど)
チェックリスト⑤|契約条件と費用
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家賃の額と支払い方法(現金/振込)、頻度(週/月)
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デポジット(保証金)の金額と返金条件
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最低滞在期間と途中解約時のペナルティの有無
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光熱費やWi-Fiが家賃に含まれているか
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契約書の有無(できれば書面で交わす)
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書面がない場合はメモとやり取りの記録を保管
チェックリスト⑥|見落としがちな生活ポイント
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部屋の鍵がしっかり施錠できるか、鍵が支給されるか
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玄関の鍵を全員が持っているか(持てない場合は危険)
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洗濯機・乾燥機の場所、使用ルール、使用回数制限の有無(オーナーが制限してくる場合も)
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郵便受けの使い方と鍵の必要有無
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ゴミの出し方や収集曜日
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トラブル時の緊急連絡先の明示(オーナー、管理人など)
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鍵の受け渡し方法やスペアキーの有無
内見時の記録と質問のコツ
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スマホで部屋・設備・外観・周辺などの写真や動画を撮影
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他の物件と比較するときに非常に便利
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疑問点はその場で質問。遠慮せず納得いくまで確認
こんな物件は違法・危険!注意すべき例
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倉庫やガレージを無理に住居として貸し出している
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過密状態(2〜3人部屋に5〜6人など)でのシェア
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契約書がない、口約束だけ、内容が曖昧
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現金払いのみ強く求められ、領収証を出さない
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公的に登録されていない住所を使っている(公共手続きに影響)
見た目や家賃だけで判断せず、少しでも怪しいと感じたら、信頼できる第三者やコミュニティに相談することが大切です。
契約前に確認しておきたいこと|トラブルを防ぐために
契約の段階では、特に以下の点をしっかり確認しましょう。
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契約書の内容を読み込む:英語でも内容は把握。不明点は翻訳や相談を活用
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契約期間・解約ルール:最低滞在期間、退去の通知期限、ペナルティ
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保証金(ボンド)の扱い:掃除、破損時のルール、返金条件
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支払い方法とタイミング:週払いか月払いか、支払い方法、期日
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緊急連絡先の明示:何かあったときにすぐ対応できるか
特に最低滞在期間が6か月以上の場合は要注意。将来的に予定が変わる可能性がある方、環境が合わなかった場合などに、途中退去でペナルティが発生するリスクもあります。柔軟に動ける契約内容か、慎重に判断しましょう。
しっかり内見し、契約内容も納得のうえで入居を決めることで、オーストラリア生活のスタートがより快適で安心なものになります。
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